2021/06/25 この木、何の木?

番組の打合せと下見を兼ねて訪れた上田市塩田平。

その片隅で見つけた巨きな木が下の写真です。

IMG_0934.jpg

根元のベンチや背後の家並みと比べても高さ・幅ともに圧巻。

かなりの古木であることが伺えます。

あの大手電機メーカーグループのCMソングが

自然と耳の奥に聞こえてくるようです。

さて、この巨木。何の木でしょう?

IMG_0935.jpg

実は!樹下一面に散らばっていたのは、桑の実(写真)。

そう、これほど巨大な桑の木なんて見たことがありません。

             ✤

小学生の頃、学校帰りに道端の桑の実を摘んでは口に入れ、

帰宅後、祖父母に「またどっかで桑グミ食べてきたろ!」と叱られる。

口の周りがみごとに赤紫色に染まり、誰が見てもバレるはずです。 

ちょっとばかり懐かしさがこみ上げる風景でした。

             ✤

(この数日後、「この木なんの木」を作曲された小林亜星さんの

 訃報を知りました。なにか不思議なめぐり合わせです。)

2021/06/15 赤ペン先生の憂鬱

日々のニュース原稿に筆を入れるのと、実は勝手が違います。

今回は「新聞」原稿の話です。

            ✤

毎月第1木曜と第3木曜、読売新聞長野版に連載中の

アナウンサーコラム『マイチャン。な日々』。

齋藤沙弥香&鈴木恵理香の「news every.」キャスター2人が

交代で執筆を担当しています。

でもって、その原稿直し=赤ペン先生をしてるのが私なのです。

IMG_0925.jpg

写真は6月3日に既に掲載された鈴木アナの初稿に

直しを入れている時のもの。

放送はできるだけ「話し言葉に近く」を原則に

言葉を選び、表現を模索するわけですが、

新聞となると勝手が違います。

            ✤

話し言葉をそのまま活字にすると冗漫なニュアンスになったり、

放送ではあまり口にしない個人の意見を書く場合、

やわらかく表現したつもりが、逆に"当たり障りのない"

感想になってしまったりと、難しさを感じます。

            ✤

そんなわけで今週は、17日掲載予定の齋藤沙弥香アナの原稿を

鋭意手直し中なのですが。ん~、この1文が決まらない。

ねぇ齋藤、どうしよう?

2021/06/03 1周忌の森から

「本当に大きな支えのような人でした」

こう話すのは、私たちのリモート・インタビューに

答えて下さった女優の竹下景子さん。

去年春に亡くなった信濃町在住の作家、CWニコルさんの思い出と

森のこれからを「news every.」で語って頂いた。

IMG_0905.jpg

【新緑が淡い信濃町・アファンの森/5月14日撮影】

            ✤

ニコルさんと古くから親交のあった竹下さん。

「訪ねるたびにアファンの森が変わっていなあと感じながら、

 ニコルさんには本当に色々なことを教えてもらった。

 ああ、もっとたくさん伺っておけばよかったなと思って」

(竹下さん談)

IMG_0898.jpg

竹下景子さんが朗読する詩「森の祈り」をWebで拝見した。

「森の祈り」はニコルさんが遺した最後の言葉だという。

それが竹下さんの深く柔らかな声に乗って伝わってくる。

ぜひ皆さんにも視聴いただきたい一本だ。

(✤一般財団法人「C.W.ニコル・アファンの森財団」HPから視聴)

IMG_0912.jpg

IMG_0909.jpg

IMG_0900.jpg

5月半ば、取材クルーとともに森を訪ねた。

風と渓流の音、鳥の声しか聞こえない森を歩いていると、

ふっと木の陰からニコルさんが出てきそうな気配がある。

「ニコルは森になった、森に還ったと我々は思ってます」

案内してくれた財団スタッフのOさんが穏やかに笑った。

そうか、その辺にいるんですね、ニコルさん。

そう思うと、寂しさも少しばかりやわらぐ気がする。

2021/05/21 「介護」のない国から

当初の案は英字表記の「KAIGO」だったのだが、

見た目の分かり易さとシンプルさなどを理由に

「介護」という漢字表記にタイトルは落ち着いた。

①お年寄りと向き合う介護士ロフマンさん.jpg

車椅子のお年寄りと向き合う写真右側の男性が

主人公のロフマンさん。インドネシア出身の介護士だ。

13年前に来日、上田市の施設で働きながら学び、

日本の介護士資格を取得した。

だが、ほどなくして彼は信州を離れることになるのだが。

           ✤          

あす放送のドキュメンタリー「チャンネル4」は

13年間にわたる継続取材がかたちになった。

そこから見えてくるのは、海外の人材に頼らざるを得ない

日本の介護の現実。さらには、いつまで彼ら彼女たちに

頼り続けられるのかという、ある種のジレンマである。

③ロフマンさん(左)と2人の技能実習生.jpg 

「介護」という仕事も言葉も、ロフマンさんの国には存在しない。

そのことに改めて驚かされた。

私自身が老いる頃、この国に「制度としての介護」は残っているのか?

そんなことさえ考えさせられる。

           ✤         

●番組:「チャンネル4~ロフマンと介護」

●放送:5月22日(土)午前9:30~10:25

ナレーター:小山茉美

ディレクター:久和健一郎 

音効・MA:大沢しおり

プロデューサー:伊東秀一

●番組ホームページはこちら↓

https://www.tsb.jp/bangumi/ch4/

2021/05/20 延長の先に

先日、北陸新幹線に乗った知人によると

「車両、貸し切りでした」とのこと。

往きも帰りも、1車両内に同行者との2人だけだったらしい。

IMG_0891.jpg

【長野駅を発つ北陸新幹線(上り)/午後7時39分撮影】

           ✤

一方で、普段から東京~京都間を仕事で往復している

大学の先生から聞いた話である。

以前の緊急事態宣言中、「半分以上は空席だったかな」。

それが宣言期間が明けた途端、車両のデッキまで

立ち客でいっぱいだったという。

「宣言の効果・効力」と、その先生は呼んでいた。

           ✤

今月末まで延長されている緊急事態宣言。

気になっているのは、これが明けた後がどうなるかということ。

宣言下とはいえ、1回目ほど人の動きは減ってはいない。

地方都市である地元を見ていてもそれは分かる。

人の多さ、変異株、少なくはない新規感染数等々。

日常的に社会的接触が多い世代にまで

ワクチンだってまだ行き渡っていない。

           ✤

延長期間が明けた先にどんな状況が待っているのか。

不安なのは心配性の私ばかりではない気がする。

前の5件 24  25  26  27  28  29