2020/10/16 風の日に

 我が家の南向きのベランダに小さな風車がある。

10年以上も前、当時小学生だった息子が作った

ペットボトル製のものだ。

台風が近付いた先週末、時折吹き抜ける強い風に

カラカラと音を立てて回っていた。

 1年前、台風19号が襲来したあの週末も

ちぎれんばかりの勢いで回っていたのを思い出す。

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 この2週間、記者やキャスターたちがそれぞれの視点で取材報告した

「台風災害1年」の10回シリーズがきょう放送を終えた。

ともすれば大きな被災地に目が向きがちだが、

本シリーズでは見過ごされがちな被害や課題も取り上げてきた。

1年で変わったもの、変わらないもの。

節目はあくまでも、それらに気付くための通過点でしかない。

次の災害に向けて今から出来ること。

その答えは、やはり現場にしかないことを改めて感じている。

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【長野市豊野の陸橋から/去年10月13日 筆者撮影】

2020/10/07 上流の町から

「おばあちゃん、きのう(施設から)帰ってきたばかりなんです。」

「家の中が新しくなっててびっくりしてました」

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改修した自宅での暮らしが戻ったことに、男性は顔をほころばせた。

90代の母親は災害発生当時、施設に避難していて

我が家が床上浸水したことは知らせていないという。

あの台風災害から、間もなく1年が巡ってくる。

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千曲川上流に位置する南佐久郡佐久穂町を訪ねた。

上流の山間に降った豪雨で川が氾濫。川沿いの集落は大打撃を受けた。

一見穏やかに見えるダムの底にも、大量の土砂が沈んでいる。

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人口1万1000人の町で、復旧作業に携われる業者の数は限られる。

川底に堆積した土砂の撤去は県の管轄であり、町の独断では手が出せない。

さまざまな制約の中、小さな町は前に進もうともがいている。

だが、実際の復旧は思うようには進んでいない。

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ともすれば下流部の被害に目が向きがちな台風19号災害。

その上流の町の今を、今夜の「news every.」でお伝えしたい。

 

 

2020/09/30 野分の空

野分=「のわき」「のわけ」の2通りの読み方があるそうです。
秋から冬にかけての強い風の呼称で、台風を指すことも。

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【白馬村北城の田圃脇から/29日午後】


2週間前の30度超えの暑さが嘘のように
朝夕の涼しさ、日中の空気が入れ替わった感があります。

きょうで9月も終わり。今年の4分の3が過ぎたことになります。
コロナ禍の不安と地に足が着かない感覚がないまぜの中、
日々の経過があまりにも早かった気がしています。

間もなくやってくる台風災害1年の節目。
現場を訪ね歩いた報告を、小欄でもお伝えしていきます。

2020/09/17 「風立ちぬ」の時代に

「戦争と戦争に挟まれた束の間の平和な時代だったんでしょう」
飛行士を大叔父に持つ男性は、こう話してくれた。
日本中の夢を乗せて大空を飛んだパイロットがいる。
その人物の足跡を、安曇野市の生家に訪ねた。

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■「AIR&SPACE」8月号/米国立スミソニアン博物館刊
■掲載写真は飯沼飛行士記念館(安曇野市)提供


彼の名は飯沼正明。長野県南穂高村(現・安曇野市)に生まれ
1937年に東京~ロンドン間を94時間17分の世界最短で飛んだ。
きっかけは先月出版されたアメリカの航空専門誌に
彼の功績が特集され、再びその記録が注目されたことだ。
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「嬉しかったですね、今になって世界が注目してくれるとは」
笑顔で話してくれたのは飯沼成昭さん。飛行士の兄の孫にあたり、
今は亡き飛行士の生家を、記念館として管理しておられる。
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「神風」という機体名は戦時中の特攻隊を彷彿とさせるが、
実は戦争とは無関係。東京朝日新聞(当時)が企画した
日英親善飛行のために一般公募で選ばれたものだ。
大空へ、海外へと夢が花開いていた時代の空気が窺える。
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記録が達成された1937(昭和12)年の航空史を紐解くと、
宮崎駿監督の映画『風立ちぬ』の主人公である堀越二郎が
零戦(零式艦上戦闘機)の設計に着手したのがこの年であり、
日本の航空技術が頂点に向かっていた時期でもある。
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一方で、同じ年の7月には日中戦争の発端となる盧溝橋事件も。
飯沼成昭さんが語った「束の間」という意味が重い。
戦争の気配が濃くなる時代に、軍人ではなく民間飛行士として
飛び続けた信州人の足跡を改めて知りたいと思った。
           ✤
今夜の「news every.」(18:15~)でお伝えする。

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