2022/12/12 牛と牛飼いの日々②

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5日間で全国から30万人以上が来場する一大イベント。

私たちが取材した「全国和牛能力共進会鹿児島大会」が、それです。

和牛日本一を目指して長野県から挑んだ和牛農家と、

下伊那農業高校の生徒たちの約5か月間の記録が放送されました。

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でも、子牛から育ててきた1年、2年の歳月からすれば

カメラが捉えたのはほんの一部にすぎません。

でも、そこから感じられたのは「牛が可愛くて仕方がない」

「牛は家族。だからこそ高く評価して、高く買って欲しい」

という生産者の思いでした。

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大会を最後に飼育から引退した高校3年生の言葉。

「牛と一緒に過ごせてよかった」

「食に対する見方が変わった。スーパーに並ぶものを見ても、

 ああ、苦労して作られてここに並んでるんだって」

1人の女子生徒が、牛の背を撫でながらぽつんと呟いたひと言が

今も忘れられません。

「この子(牛)といる時間は、宝物なんです」

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そんな大切な時間の片隅に、一緒にいさせてもらったこと、

本当に感謝しています。

2022/12/08 牛と牛飼いの日々

正直、最初はちょっとコワイと思ってました。

あの巨体、力こぶ、体重、鼻息。

でも、農場に通ううちにそのイメージは大逆転しました。

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牛舎の脇で作業を撮影していると誰かが私の服を引っ張る。

ふと見れば、母牛が服の裾をくわえているのです。

「ねえ、何撮ってるの?」と言わんばかりの仕草と

その瞳の可愛らしい事と言ったら♡

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そんな牛たちを育て、全国の大舞台へ送り出す畜産農家の

「夢」を追った番組が、今週末放送です。

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 ●「チャンネル4 ~育て、挑む 牛飼いたちの大舞台」

 ●12月10日(土) あさ9:30~

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牛飼いとは、牛に愛された人たちなのだと実感します。

2022/10/19 罰があたった夜

こんなことをずっと続けていたら

いつかやらかすだろうな、とは思っていました。

でも習慣とか性癖というのは怖いもので、

そのうちそのうち、と思っていても直らない。

で、やらかしてしまいました・・・・・・。

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湯船に浸かりながら束の間ウトウトしただけなのです。

あっと気付いた瞬間、手にした文庫本は湯の中に💦

で、今朝から天日干しで乾かしている始末です。

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風呂場に本を持ち込むという罪な行状に、

それ見たことかと言わんばかりの罰が下った昨夜。

読んでいた本は奇しくも ↓↓↓

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『罪と罰』(ドストエフスキー著・岩波文庫)。

なんか漫画みたいな話ですね、これ(-ω-)/ 

2022/09/08 大切な人と映画館で

原田美枝子さんという俳優に憧れたのは

中学の頃だったでしょうか。

ドラマ、CM、映画と、様々な場面で拝見してきた

原田さんが、老いとともに徐々に記憶を失っていく......。

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映画『百花』の川村元気監督(写真右)にお話を伺う機会を得ました。

‟百の花"というタイトルの意味、生きること、老いること、

そして家族、記憶ということ。

柔らかな口調で話される監督ご自身のお祖母様との記憶が

この映画にはこめられていることを知りました。

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老いは誰にも避けられない、誰もが通らねばならない道。

それが「記憶」というフィルターを通して、実に柔らかく、

温かく描かれているという印象でした。

試写会のスクリーンを観ながら、なんど涙を拭ったことか。

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川村監督へのインタビューは、あす9日の「ゆうがたGet!」で放送。

映画も同じくあす劇場公開されます。

原田美枝子さんの息子役に菅田将暉さん、その妻役は長澤まさみさん。

花火のシーンは、信州・諏訪湖畔で撮影されています。

大好きな原田さんに会いに、また劇場に足を運ぼうと思っています。

2022/09/02 無言館の丘から④

「坂の上から下の田圃道まで、もう県外ナンバーが大渋滞でね」。

思いがけぬ大混雑と反響に戸惑いつつも、主人公は

前々日のドラマの印象を、ぽつぽつと語ってくれた。

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8月27日(土)に放送された「24時間テレビ」スペシャルドラマは、

上田市の戦没画学生慰霊美術館「無言館」とその館主が主人公。

浅野忠信さん演じた館主の窪島誠一郎さんを、放送後に訪ねた。

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「(来館者は)何だか絵を見るんじゃなくて、僕の顔を

 見に来てるみたいな。主人公になるって複雑だよねえ」

ドキュメンタリーでなく、実話に基づくドラマの場合、

登場人物や設定は実名だが、役者さんが演じる以上は脚色も入る。

窪島さん自身、ドラマの主人公になったのは2度目だという。

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「無言館を知ってもらうためには必要な事。感謝します」

桜の季節、控え目な言葉でドラマ化を了解して下さった窪島さん。

放送を終えた後も、控え目に感想を語るその口調に、

館主としての意志と矜持を見る思いがした。

25歳になった無言館。館主はこの秋、81歳の誕生日を迎える。

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