
【きょうの長野地裁法廷/イラスト:SHINO】
4人が殺害された中野市の事件。被告に死刑判決が出された。
「ゆうがたGet!every.」では刑事法専門の大学教授を解説に、
判決理由と量刑の分析を放送。
加えてきょうは、死刑判決後に4人の遺族が出したコメントを
全文ナレーションでお伝えするという形をとった。
ともすると、裁判内容の法的・専門的な分析に重きが行きがちだが、
今回は遺族の声を漏らさずお伝えすることに敢えて時間をとった。
視聴者の皆さんはどんなふうに聴いて下さっただろうか。
三連休真ん中の日曜、私はニュース勤務。
出社して報道制作フロアの奥をふと見やると......

西側の公園に面した大窓からの景色が、なんとも穏やかで。
「もう黄葉が始まってますよ、秋ですねえ」
と仕事中のTディレクターもしみじみと外を眺める。
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T氏「でも、僕はどんなに暑くても夏が大好きなんです」
私「えー、あんな猛暑だったのに?」
T氏「はい、それでも夏がいいんです。秋が来るともう寂しくて」
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私も夏は嫌いではないので、毎年真っ黒に日焼けしては
放送前にメイクさんを悩ませるのであるが。
上には上がいるということらしい。
それにしても、この秋が寂しいとは何とも勿体ない。
「中秋の名月は必ずしも満月ではないのですよ。
中秋とは陰暦8月15日の日付を指すんです」
木下歌織気象予報士から教わり、なるほどと感心した日。

この秋初めての新米が手に入ったこともあり、
炊きたてのご飯を盃によそって神棚と仏壇に供えた。
美味い!味音痴の私にも備蓄米との違いはさすがに分かる。

大臣が交替すれば、コメ価格もまた不安定になるんだろうか?
与党連立が解体されれば、高市さんじゃない総理大臣が
誕生する可能性だってなくはない。
米はどう対応するんだろう?(あ、こっちの米はアメリカのこと)
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政治は駆け引きである以上、まるく収まる筈がない。
それは分かっていても、コメと米の行方は心配事ばかり。
まるく収まっているお月様が羨ましいきょうこの頃。
普段、そうとは知らずに通り過ぎていた道路わき。
集落の奥まった一角や、ちょっと見落しがちな物陰。
長野市の広報番組ロケで、半日かけて市内を回った。
そうしたら、あちらこちらで「へえ~」の連続。

市街地北端の浅川ダム近くで見つけた蝶「アサギマダラ」。
夏から秋の一時期しか見られない、渡りをする蝶だという。
海を越えて沖縄や台湾辺りまで旅をするのだとか。
出会えただけで幸福な気持ちになれた一日。

他にも様々な蝶が舞うフジバカマの群落。画面奥が浅川ダム。

欅並木の長さは約500m。神社の社殿からはその先端が見えない。
長野市南部の若穂川田にある長田神社の参道。
取材班も思わず「へえ~」っと樹上を見上げるほどの巨木。
神社の創建は1089年というから、900年以上も遡る。
身近にも知らない名所がまだまだあると思い知った一日。
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※ちなみに「知る人ぞ知る」は、その事情や価値を知る人には
よく分かる、の意。(三省堂現代新国語辞典)本当にその通り!
あす9月19日全国公開の映画「宝島」。
アメリカの施政統治下にあった戦後の沖縄で、
もがくように生きる若者たちが描かれた作品だ
主演の妻夫木聡さん、大友啓史監督にお話を伺う機会を得た。

撮影前に沖縄のガマ(洞窟)を見たり、コザ(現・沖縄市)暴動の
体験者を直接訪ねて話を聴くなど、事前の勉強を重ねたという。
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「(沖縄の事を)勉強して学んできて、知ることは当然大事なこと。
でも感じることを忘れてたのかもしれない。本当の意味で
当時の人たちの声を聴かないと」(妻夫木)
妻夫木さんは丁寧に言葉を選びながらロケを振り返って下さった。
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大友啓史監督は私とほぼ同世代。かつて沖縄が舞台の連続ドラマ
「ちゅらさん」シリーズを手掛けた元テレビ人でもある。
「僕らが生きるための力になる大切なことが、あの時代の
沖縄の歴史、この物語の中にたくさんあると思う」(大友)
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戦後80年の節目に封切られる注目の1本。
あす19日、県内のスクリーンでも上映が始まる。
(※写真:松本市の先行上映会で。右から大友監督・妻夫木さん・私)