今年もまた嬉しい師走がやってきた。
ピアニスト・辻井伸行さんとご一緒できる季節だから。
先週15日、実に8年ぶりだという長野市での演奏会で、
影アナ(場内アナウンス)を務めさせていただいた。

下手(しもて=客席から見て舞台左袖)にある影アナ席からは
こんな目線でステージと客席(右手奥)が見えている。
そして、約2時間のリサイタル中、姿は見えずとも
辻井さんのピアノがずっと聴こえているという幸福な席だ。
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一昨年のクリスマスは松本、昨年は伊那、そして今回。
1年を締め括るに、これを「役得」と言わずして何と言おう。
辻井さんの柔らかな演奏と音楽に、感謝である。
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とはいえ、あと1週間、まだ仕事が残っている。
嗚呼、明日もニュースがあるぅ・・・・・・。
真面目に歌を唄うなんて何年ぶりでしょう?
しかも他人様に聴かせるなんて一大事です!

収録当日、朝から他の仕事そっちのけで会社の屋上に上り、
慣れぬ楽譜を手にひたすら自分の低音パートを繰り返す。
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「ZIP!」の朝ドラマ『クレッシェンドで進め』の1曲を
全国のアナウンサーが合唱するという大企画に、
テレビ信州のアナ有志も手を挙げたのです。
成果は「テレビ信州公式YouTubeチャンネル」で♬
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配信とは怖ろしいもので、合唱動画が公開されたその日に、
関西に住む友人から携帯にメッセージが届きました。
友:「若者はみんなカメラ目線で涼し気に唄っとるのに、
なんでオッサン1人だけ楽譜見ながら唄ってんねん?」
私:「バス(低音)のパートはなかなか難しいの!
楽譜見ながらでないと唄えないの!」
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こんな合唱部員ですが、どうか温かい目で見てやって下さい。
ちなみに楽曲は『心の瞳』。あの坂本九さんの名曲です。

5日間で全国から30万人以上が来場する一大イベント。
私たちが取材した「全国和牛能力共進会鹿児島大会」が、それです。
和牛日本一を目指して長野県から挑んだ和牛農家と、
下伊那農業高校の生徒たちの約5か月間の記録が放送されました。
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でも、子牛から育ててきた1年、2年の歳月からすれば
カメラが捉えたのはほんの一部にすぎません。
でも、そこから感じられたのは「牛が可愛くて仕方がない」
「牛は家族。だからこそ高く評価して、高く買って欲しい」
という生産者の思いでした。

大会を最後に飼育から引退した高校3年生の言葉。
「牛と一緒に過ごせてよかった」
「食に対する見方が変わった。スーパーに並ぶものを見ても、
ああ、苦労して作られてここに並んでるんだって」
1人の女子生徒が、牛の背を撫でながらぽつんと呟いたひと言が
今も忘れられません。
「この子(牛)といる時間は、宝物なんです」
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そんな大切な時間の片隅に、一緒にいさせてもらったこと、
本当に感謝しています。
正直、最初はちょっとコワイと思ってました。
あの巨体、力こぶ、体重、鼻息。
でも、農場に通ううちにそのイメージは大逆転しました。

牛舎の脇で作業を撮影していると誰かが私の服を引っ張る。
ふと見れば、母牛が服の裾をくわえているのです。
「ねえ、何撮ってるの?」と言わんばかりの仕草と
その瞳の可愛らしい事と言ったら♡
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そんな牛たちを育て、全国の大舞台へ送り出す畜産農家の
「夢」を追った番組が、今週末放送です。
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●「チャンネル4 ~育て、挑む 牛飼いたちの大舞台」
●12月10日(土) あさ9:30~
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牛飼いとは、牛に愛された人たちなのだと実感します。
こんなことをずっと続けていたら
いつかやらかすだろうな、とは思っていました。
でも習慣とか性癖というのは怖いもので、
そのうちそのうち、と思っていても直らない。
で、やらかしてしまいました・・・・・・。

湯船に浸かりながら束の間ウトウトしただけなのです。
あっと気付いた瞬間、手にした文庫本は湯の中に💦
で、今朝から天日干しで乾かしている始末です。
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風呂場に本を持ち込むという罪な行状に、
それ見たことかと言わんばかりの罰が下った昨夜。
読んでいた本は奇しくも ↓↓↓

『罪と罰』(ドストエフスキー著・岩波文庫)。
なんか漫画みたいな話ですね、これ(-ω-)/