「皆で集まることがむずかしい。
声を掛けることさえ憚られる。
どうしたもんでしょうねえ」
先日会ったある候補の陣営担当者は
困惑顔で宙を睨んでいた。
【写真=上田駅前で選挙演説を聴く人たち/24日夕】
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参議院長野補選最終日の夕刻、2人の候補の遊説を
日が暮れかけた上田市内で聴いた。
人通りの多い商業施設や駅頭での訴えだが、
"密"を避けるためか、立ち止まる有権者は多くはない。
コロナ禍は明らかに選挙の風景をも変えていると感じる。
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「終盤戦には支持者と顔を合わせ、声を交わすことで
団結意識や結束感って高まると思うんです。
それが出来ると出来ないでは票の伸びも違います」
(前出・陣営関係者)
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候補者との距離が即ち、有権者と政治の距離ではないはず。
それでもどこか政治が遠い気がするのは、
私たちの命や生活に関わるコロナ禍などの諸々に、
政治がきちんと向き合っている実感がないせいなのか。
3つの国政選挙の結果が出た昨夜からきょうにかけて、
「距離」という二文字についてずっと考えている。