松本市の信州大学で私が受け持ってきた講義の
今年度最後のひとコマが、きょう終わった。
学年末の試験期間中というだけではない。
長野県に初の蔓延防止重点措置が出されていることもあり、
昼休みの学内にいつもの賑やかさはない。
昼食時は行列ができる学生食堂も、
利用者は数えることが出来るほど。
イベント告知の立て看板には「中止」の紙が貼られ、
サークル案内の掲示板も、チラシの枚数は少なめだ。
試験期間が終われば、大学はどこも長い春休みに入る。
「ようやく対面授業ができたと思ったんですが、
良い時期がこれほど短いとは・・・・・・」
長年教壇に立つベテランの先生がぽつりとこぼされた。
✤
希望の春という言葉を口にできるのはいつになるのか。
学生たちが書いてくれたレポートを鞄に仕舞いながら、
心の片隅で小さくつぶやいてみる。
「負けるな、あきらめるなよ、大学生!」