「近所のスーパーに並び始めたので買いました」
「新米はまだ見てないなあ。そろそろ?」
こんな声が聞こえ始めた前回の3連休前。
米処の東御、佐久、立科一帯を車でぐるりと回ってみた。
五郎兵衛米で知られる旧浅科村の農家に聞くと、
「これから刈って干すから、月末かな?店に出るのは」。
見事に首を垂れた稲穂は、その風景だけでも美味しそうだ。
数日後、我が家にやってきた新米の袋には小諸産の文字があった。
人間が頂く前にまず大地と空に感謝せねばと、
台所の片隅のささやかな神棚に初炊きの新米を供える。
それにしても、あの米騒動は一体何だったんだろうか。
関東農政局に電話で問い合わせると、いわく
「前年が不作なら備蓄米を放出しますが、
今回はそれには該当しないので」との答え。
猛暑や天災続きの昨今。もし同じ状況が繰り返されたなら、
その基準も考え直さないといけないのではないか。
そんな日が来ないことが一番ではあるのだが。