2021/04/26 距離と一票

「皆で集まることがむずかしい。

 声を掛けることさえ憚られる。

 どうしたもんでしょうねえ」

先日会ったある候補の陣営担当者は

困惑顔で宙を睨んでいた。

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【写真=上田駅前で選挙演説を聴く人たち/24日夕】

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参議院長野補選最終日の夕刻、2人の候補の遊説を

日が暮れかけた上田市内で聴いた。

人通りの多い商業施設や駅頭での訴えだが、

"密"を避けるためか、立ち止まる有権者は多くはない。

コロナ禍は明らかに選挙の風景をも変えていると感じる。

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「終盤戦には支持者と顔を合わせ、声を交わすことで

 団結意識や結束感って高まると思うんです。

 それが出来ると出来ないでは票の伸びも違います」

(前出・陣営関係者)

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候補者との距離が即ち、有権者と政治の距離ではないはず。

それでもどこか政治が遠い気がするのは、

私たちの命や生活に関わるコロナ禍などの諸々に、

政治がきちんと向き合っている実感がないせいなのか。

3つの国政選挙の結果が出た昨夜からきょうにかけて、

「距離」という二文字についてずっと考えている。