2006年度の取り組み
 
須坂小学校総合学習支援
【対象児童】
須坂小学校「総合的な学習の時間」で『ビデオで須坂を紹介しよう』 という講座を希望した3~6年生(23人)
【授業内容】
「テレビの特性を学び、自分たちで情報発信する」
第1回授業 6月1日(木) (テレビ局探検・・・テレビ信州見学)
児童23人がバスで長野市にあるTSB放送センターに到着。
ニュースサブ→ニューススタジオ→ゆうがたGetサブ→ゆうがたGetスタジオの順で見学しました。
スタジオでは実際にカメラに映ったり、ディレクター席に座ったりしながら、ニュースが放送される仕組みを「TSBニュースリアルタイム」の加納アナウンサーから学びました。
ゆうがた Get!のスタジオでは、料理コーナーのリハーサルの真最中。
本番さながらに何台ものカメラが動く様子や、スタッフがキビキビ動き回る制作現場の雰囲気を体感しました。
またサブではスタッフに指示を出したり、VTRやBGMを流したりと、何人もの役割分担があることを教えてもらい、さっそくメモをとる姿も見られました。
中にはその場のスタッフに積極的に質問をする児童もいました。
見学の後、会議室に会場を移し、ゆうがたGetが出来るまでをまとめたVTRを視聴しました。
これには本番を30分後に控えた伊東陽司アナウンサーが駆けつけ、ユーモアを交えて説明していました。
児童からは「今までテレビは簡単にできると思っていたけど、大変そうだと分かった。」
「色々な場所を見ることができてよかった。」等の感想が出ていました。
また、今後の番組制作にあたり、希望する仕事を聞いたところ「カメラマン」が圧倒的人気。
ディレクターやリポーターと答えた人はわずかでした。
ニューススタジオ ゆうがたGet!リハーサル 加納アナによる即席授業
ニューススタジオ ゆうがたGet!リハーサル 加納アナによる即席授業
須坂小学校総合学習支援 -第4回目-
第4回授業 7月13日(木) (場所:須坂小学校視聴覚室)
【テーマ】
「映像作品を作ろう~役割、テーマを決める~」
【内 容】
自分たちの映像作品作りに向けて、役割分担を決め、テーマを考えました。
今回は、テレビ信州の報道ディレクター、カメラマン、アナウンサーが講師を務め、それぞれの役割について説明しました。
【授業講師】
小島寿一(テレビ信州 報道ディレクター)
坂橋宏明(テレビ信州 カメラマン)
加納美也子(テレビ信州 アナウンサー)
クラス内で4班に分かれました。
一班6人で、4つの班に分かれました。
全班3~6年生混合です。
テレビ信州スタッフが、それぞれ映像を作る際の役割について話をしました。
【小島ディレクター】
ディレクターの役割について話しました。
指示を出す役割で、班の中心となって進めていくことができることを伝えました。
原稿を書き、時にはインタビュアーを兼任する場合もあります。
全体をまとめないといけないため、責任も大きいですが、やりがいのある役目です。
【坂橋カメラマン】
ビデオカメラで実際に教室の様子を撮影し、その映像をテレビ画面に同時に映しながら、撮影について話をしました。
例えば、今回の授業を受ける23人の様子を映像で映す場合、教室全体を映すか、教室の隅からゆっくり見回すように映すかでも、見え方が違ってきます。
また、実際には向かい合っている人も、並んでいる様に見せる、ということも映像ではできてしまいます。
この様な例を通して、撮り方・見せ方について話しました。
【加納アナウンサー 】
実際にカメラマンが映した教室内の映像にナレーションをつけたり、児童にインタビューをしたりしながら話しました。
表情や、身ぶり手ぶりをつけることで、見る人の印象が変わってきます。
また、質問の仕方でも、「今日は良い天気ですね」と聞くか、「今日の天気はどうですか?」と聞くのとでは、インタビューされた人の答え方も異なります。
この様に、インタビューの仕方について伝えました。
☆映像作品を作る際には、「なぜこれを撮りたいのか」ということがはっきりしていないと、良いものができない、ということをスタッフ3人とも強く伝えました。
班の中でそれぞれ、「ディレクター」「カメラマン」「編集マン」「ナレーター」「BGM、スーパー」「インタビュアー」と、役割分担を決め、さらに、あらかじめ用意したいくつかの候補の中から各班で映像作品のテーマを決めました。
〈〉は自分達で決めた班名です。
☆役割分担しますが、自分の仕事だけやれば終わり、というわけではなく、他の分担の手伝いもしながら協力して進めていきます。
1班 [テーマ候補]湯っ蔵んど「死海の水」体験を紹介
2班 〈くら班〉 [テーマ候補]須坂市動物園 人気ベスト3!
3班 〈くぬぎ班〉 [テーマ候補]須坂市動物園 ハッチの紹介
4班 〈SS班〉 [テーマ候補]須坂小学校 先生の紹介
〈テーマ〉 テレビ信州が提案したいくつかの中から選択し、上記のテーマが各班候補に挙がりました。
今後、これをもとに班ごとに検討し、具体的なテーマを決定していきます。
次回の授業は、夏休み明けになります。
テレビ信州スタッフによる授業 ディレクターの役割について
テレビ信州スタッフによる授業 ディレクターの役割について
カメラマンの実演講義 加納アナのインタビュー実演
カメラマンの実演講義 加納アナのインタビュー実演
須坂小学校総合学習支援 -第5回目-
第5回授業 9月21日(木) (場所:須坂小学校図書室)
【テーマ】
「映像作品をつくろう~取材計画を考える~」
【内 容】
前回、4つの班それぞれに、映像作品のテーマ、役割分担が決定しました。
今回はまず、そのテーマをもとに、
・「作品の構成はどのようにするのか」
・「どこで何を撮影するのか」
・「誰に何をインタビューするのか」
などの計画をたてました。
また、カメラマン担当の人達が、実際にカメラを持って撮影の練習をしました。
インタビュアー担当の人達は、マイクを持って、教室内で実際にインタビューをしてみる練習をしました。
【決定した班ごとのテーマ】
1班-『ゆっくらんど』
2班-『須坂動物園』
3班-『みそと料理』
4班-『学校紹介』

☆このテーマをもとに撮影し、タイトルを決めていきます。
作品の構成を考える時、「あれを入れて、これも入れて・・」と、様々な案が出されました。
しかし、作品の時間は「3分」と決まっているため、色々詰め込むと時間が足りなくなってしまいます。
前回の授業で「この作品で何を一番に伝えたいかということが大切」という話がテレビ信州スタッフからありました。
「伝えたいこと」を伝えるためには、焦点を絞らなくてはいけません。
せっかく出てきた案ですが、削ったりもしながら、計画をたてていきました。
カメラマン担当の人達は、実際にカメラを持って撮影してみて、「(カメラが)重かった。」と話していました。
インタビュアーの人達は、マイクを手に教室内で先生は児童にインタビューをしてみて、「難しかった」と言っていました。
次回は取材にでかけます。
班ごとに取材の計画をたてよう 作品の構成は原稿に書いていきます
班ごとに取材の
計画をたてよう
作品の構成は原稿に
書いていきます
カメラの使い方の練習 カメラで撮りながらインタビューしてみよう
カメラの使い方の練習 カメラで撮りながら
インタビューしてみよう
須坂小学校総合学習支援 -第6回目-
第6回授業 9月28日(木)
【テーマ】
「映像作品をつくろう~撮影に行く~」
【内 容】
前回は、インタビューや場所など、撮影の計画をたてました。
今回はその計画をもとに、班ごと撮影に出掛けました。
【取材テーマ】
1班-温泉施設「湯っ蔵んど」に出来た「死海の水のプール」体験
2班-須坂動物園の人気ベスト3紹介
3班-塩屋醸造さんの地元名物の味噌
4班-須坂小学校の紹介
各班で付き添いの先生、テレビ信州スタッフとともに、撮影を進めました。
ディレクター役の児童の指示のもと、撮影していきました。
インタビューをする時は、どのように始めればよいか等、児童で話し合いながら進めました。
取材場所でのインタビューでは、相手に取材の趣旨をしっかりと伝えてお願いしました。
どの角度から撮ると一番良いか、アングルも考えながら撮影しました。
次回は、撮影した映像をパソコンで編集します。
インタビュー前の内容確認 校長先生にインタビュー 友達へのインタビュー
インタビュー前の内容確認 校長先生にインタビュー 友達へのインタビュー
須坂小学校総合学習支援 -第7回目-
第7回授業 10月5日(木)
【テーマ】
「映像作品をつくろう~映像を編集する~」
【内 容】
前回撮影した映像をパソコンで編集しました。
足りない映像があった場合は、カメラを持ってもう一度撮影にいきました。
スーパー、ナレーションも考え始めました。
今回の授業では
【1】映像を3分~3分半にまとめること
【2】ナレーション、スーパーを考えること
を目標としました。
パソコンは、須坂小学校のパソコンを、1班に1台ずつの割り当てで使いました。
キャプチャは、あらかじめ斉藤先生が行ってくれていました。
1班に1~2名ずつ、先生やテレビ信州スタッフが付き、アドバイスをしながら進めました。
前回撮影した映像が、逆光になってしまったり、音が入っていなかったりして、授業中に撮り直しに行く班もありました。
この時には、「もう失敗にないように」と、事前にテストをして確認をする等工夫していました。
『ディレクター』『編集者』が中心となり、編集が進められました。
編集している隣で、同時にスーパーを考えている『スーパー』担当者もいました。
班ごとに編集 パソコンの編集機能をつかう
班ごとに編集 パソコンの編集機能をつかう
スーパーを考える 分からないところを確認しながら進める
スーパーを考える 分からないところを
確認しながら進める
須坂小学校総合学習支援 -第8回目-
第8回授業 10月19日(木)
【テーマ】
「映像作品をつくろう~ナレーション、スーパー、BGMを入れる~」
【内 容】
編集作業が終わった班は、ナレーション、スーパー、BGMを入れ、完成に向けて頑張りました。
編集した映像を見て、タイミングを考えながらナレーションを決めました。
どの様なナレーションが入れば、見ている人に伝わりやすいのか考えました。
あらかじめ撮影時にリポーターが説明をしていたため、ナレーションがほぼ必要ない班もありました。
どの部分にどの様なスーパーを入れるのかを考えました。
実際に入れる際には、画面のどの場所に入れるか、字は何色にするか、なども話し合いました。
BGMは、フリー素材の曲を集めたCDの中から自分達で選び、どの部分に入れるか決めました。
今日の段階で、「ナレーション、スーパーを入れ終わった班」「ナレーションを入れ終わった班」等、進行はそれぞれでした。
21日(土)は『くぬぎ祭』です。
『くぬぎ祭』は、今まで総合学習の時間にやってきたことの成果を発表する場です。
90分の発表時間の中で、映像を完成させ、保護者の方々や、市民の方々に見てもらいます。
ディレクターの指示でナレーションを入れる 仕上げの作業 パソコンの画面をのぞきこんで作業中
ディレクターの指示で
ナレーションを入れる
仕上げの作業 パソコンの画面を
のぞきこんで作業中
須坂小学校総合学習支援 -くぬぎ祭-
くぬぎ祭 10月21日(土)
10月21日(土)は、須坂小学校で「第10回くぬぎ祭」が開催されました。
「くぬぎ祭」は、生活科(1~2年生)、総合的な学習の時間(3~6年生)の発表の場となります。
全体の開会式のあと教室では、90分間、各講座ごとの成果発表が行われ、保護者や地域の方々が参観しました。
☆「ビデオで須坂を紹介しよう」講座も、今までの学習の成果を発表しました。
【前 半】
映像制作の仕上げを行ないました。
○スーパーやBGMを入れて、映像の完成を目指しました。
○パソコンで制作している風景も、保護者の方々に見てもらいました。
 
【後 半】
出来上がった映像を、スクリーンに映して、鑑賞会をしました。
□発表タイトル(発表順)
『須坂動物園人気ベスト3』
『須坂小学校紹介』
『楽しくて健康になる湯っくランド』
『須坂のおみそ』
くじ引きで順番を決め、発表しました。
発表の際は、班ごと前に出て、映像を制作してきた工夫や苦労したことなどを一人一人発表しました。
児童からは・・・
  ・「どんなナレーションを入れれば分かってもらえるか、考えるのが大変だった。」(ナレーション担当)
  ・「声を大きく出すのが大変だった。」(リポーター担当)
  ・「誰を映すか、考えるのが大変だった。画面を揺らさないように心掛けた」(カメラマン担当)
  ・「BGMの入力が大変だった。」(スーパー、BGM担当)
  ・「みんなをまとめるのが大変だった。」(ディレクター担当)
  ・「(映像の中で)大切なところを見つけるのが大変だった。」(編集担当)
  ・・・などがありました。
時間の関係で、音楽を映像に取り込めない班もあり、発表の時は、CDプレイヤーから曲を流す班もありました。(発表終了後、映像と音楽を合わせました。)
発表後、テレビ信州の小島記者と、加納アナウンサーが講評しました。
  ・小島記者は「一つの作品に仕上げられて上出来」と、講座全体のがんばりを評価しました。
  ・加納アナは映像について、「ハキハキしていて良かった」「他の班にはない映像編集がされていた」「難しいテーマだったけど、言いたいことをきちんと言葉にして伝えられていた」など、各班の評価をしました。
【鑑賞後】
鑑賞後、4つの班の中から、「1番良くできていたと思う班」を、児童&参観していた保護者の方々の投票で決定しました。
見事1位に選ばれたのは、『須坂のおみそ』 でした。

☆1位に選ばれた班は、後日、テレビ信州の番組で、須坂小学校の代表として紹介します。
作業風景を保護者の方にも見てもらいました 工夫したところ、苦労したところは…
作業風景を保護者の方にも
見てもらいました
工夫したところ、
苦労したところは…
発表を始めます 加納アナが投票結果を発表
発表を始めます 加納アナが投票結果を発表
講座の感想
1.自分たちの作品を見ての感想
きれいに動物を写しているし、音楽などもきれいに入っていて良かった。
今までのことを思い出してみると、一番よくできたと思います。
とにかくビデオで紹介とかができてよかったです。(3年生)
ゆっくらんどで写していたときは、カメラがぶれていたけど、うまく写せた気がしていました。
でも実際に見て、もう少しカメラがぶれなかったらもっといい作品が作れたかもしれないと思いました。(3年生)
くぬぎ祭では間に合わなかった音楽が作品に入っていてすごかった。
他の作品もみんな上手にできていてすごいと思った。
自分たちが作ったのは校長先生のインタビューが逆光になっていたけど、ちゃんとした作品になっていて良かった。
今までがんばってきたことが、その映像(作品)には言って、「よくがんばった」ということが伝わってよかったと思います(4年生)
自分たちが作ったという感じがしないくらいすごく見える。
この3分間の番組を私たちが作ったなんて考えられないくらい素敵に見えた。(5年生)
編集が良くできていると思った。
一人ひとりが自分の仕事に責任を持ってできたと思うので良かった。
もう少しうまくできそうなところがあったことが残念でしたが、全体には良くできました。(6年生)
映像が白くなってしまいよく見えないとところがありショックでした。
でも他のところはうまく移っていたし、インタビューもしっかりできていたのでいいと思いました。完成した作品を見たときはとてもうれしくなりました。(6年生)
2.講座を終えての感想
 
最初のほうでインタビューの仕方やカメラの撮り方などいろいろなことを教えてもらいました。
取材をするときの私の役目はカメラでした。
カメラはぶれると見ている人が気持ち悪くなってしまうので、気をつけました。
少しぶれたけど、うまくできてよかったです。
カメラは重たくて大変だったけど、判のみんなのおかげでうまくできました。
とても良かったです。もっと他にもちがう作品を作ってみたくなりました。
今回教えてもらったことを絶対に忘れないようにしたいです。(4年生)
テレビ番組は、編集をしたりいろいろな人の力でできていることがわかった。
私は大人になったらテレビに関係する仕事をしたいと思っていて、この講座で学習したことがしょうらいに役立つと思っています。(4年生)
最初にこの講座に入った頃は、番組作りの大変さを全く知らなかった私が、班の中でディレクターをするなんて思っても見ませんでした。
取材や編集などの作業を行っていくにつれ、番組作りは半端なく大変であるということが身にしみてわかりました。(5年生)
私はテレビを見て、作るのは簡単そうに思っていたけれど、いざ自分たちで作ってみるととても大変でした。たくさんのシーンを取ってその中から必要なものだけを選んで3分間に「まとめる」、それは大変でした。
でも、楽しかった。(5年生)
本物のアナウンサーやカメラマンに会うことで、どうやって作品作りをしたら良いかよくわかりました。
ニュースを見ても、今までは「つまんないなー」と思いながら見ていましたが、最近は、「苦労しながらやっているんだなーと思いながら楽しく見ています。(6年生)
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