放送番組審議会
 
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第415回 テレビ信州放送番組審議会(概要)
■日 時■ 令和5年4月26日(水)
■場 所■ テレビ信州 本社(長野市)(Web参加の委員も)
■出席委員■ 石川 利江 委員長、松田 正巳 副委員長、金田一 真澄 委員、関 由美江 委員、長谷川 敬子 委員、松橋 賢一 委員、柳澤 勝久 委員、山下 貴司 委員、渡辺 理雄 委員
■議 題■ (1)令和5年度 委員長、副委員長選出
互選にて 委員長 石川利江氏  副委員長 松田正巳氏を選出

(2)合評番組
TSBネイチャードキュメント 里山大回廊をゆく 第22集「猟銃が守る森」
令和5年3月18日(土)14:30~15:25放送

【番組内容】
推定約21万頭の増え過ぎたニホンジカの食害が、山の生態系に深刻なダメージを与えています。
信州の里山文化「狩猟」を伝えるために、助産師でありながら猟を続ける米山美希さんと、狩猟免許を持つフリーライターの北尾トロさんに密着し、ニホンジカが起こした深刻な里山の問題や、脈々と守り続けられた狩猟文化、そして「生き物をいただく」ということのありがたさと責任について考えます。
捕獲か、共存か、信州の里山を舞台にたどるべき道を探しました。

【主な意見】

・テーマの「ニホンジカの食害」は非常にインパクトがありました。シカが大量繁殖している原因や日本における狩猟に関する経緯や食文化といったものを網羅して説明があり、大変理解できました。

・自然の荒廃の危機感について、県内の鳥獣被害総額が7億3000万であり、その内の3割がシカの害といった説明や、長野県のシカ肉利用率が23.9%といった具体的な数字があり、現状をはっきりと認識できて良かったです。

・給食や一般家庭の食卓の中にジビエが広がることで需要が高まり、猟に行く人の増加に繋がるということが山の荒廃を防ぐことになるという仕組みが非常によくわかりました。

・「狩猟」は命が失われるという現実があり、難しいテーマであると思います。人間に害を及ぼすから撃たれても仕方がないということを伝えるために、シカがいかに自然を荒らしていて、シカの害が身近にあるということを、もっと強調した方がよかったと思います。

・雪山や高山などの映像が美しかったです。狩猟の現場を映像で見るのは初めてで、米山さんが300m先のシカを撃つシーンをよく撮影できたと思いました。緊張感が伝わり、発砲音もリアルで上手に映像化されていると感心しました。

・自然と人間の共生は永遠のテーマだと思います。近年、地球規模で自然や環境が大きく変わっていて、この変化を自分の身の回りにも感じることができた良い番組でした。

・米山さんのコメントから命を奪う葛藤と猟師としての覚悟を感じました。狩猟時、一発で仕留め横たわっているメスジカに「ごめんね」と声を掛ける場面に、動物への心根が伝わりました。

・信州では肉食や猟について色々な歴史があると思います。普段、加工された物ばかりを食べていると、殺生しているという意識が全くありませんでしたが、そのことを突き付けられた場面がいくつかあり、大事なことを見ることが出来ました。


(3)「放送番組の種別の公表」について
2022年10月~2023年3月の種別ごとの放送時間量と、2023年4月期基本の各番組の種別区分を報告した。